ベルギー旅行 その2
ブルージュもとても美しい街だったけれど、風と雨が強い日だったので
なんだか雨風と悪戦苦闘していたことばかり記憶に残っている。
街中に無残にも戦に敗れて壊れた傘が転がっていた。。。
(あとで聞いた話だけれど、約1ヶ月分の雨がこの日一日で降ったらしい)
グルーニング美術館でボッシュやファン・エイクを鑑賞。
ボッシュの想像力、ファン・エイクの描写力に圧倒される。
ブルージュには他にもたくさん美術館やおしゃれなお店があって
天気が良い日に散策したらすごく楽しそうだけれども
どしゃぶりの雨の中での観光は体力を消耗し、いちいち休憩しながらでないと観光できなかった。
それでも海が見たいという私の希望で、その後オーステンデまで電車で行く。
無人のどんよりとした浜辺を見ながら歩き
疲れきってぼんやりしていた私たちは誤って水溜りにはまってしまう。
もともと結構濡れていたのに、膝から下が完全にびしょびしょに。。。
わたしは海を見たテンションと、魚が食べたい!という欲求で比較的元気だったけれど、友人は相当へこたれていた。
休憩で入ったインビスで魚の唐揚げみたいなものを食べていると
向かいに座っている女性2人、男性1人がなんだかぎゃーぎゃー騒いでいる。
ベルギーは地方によるけれど、オランダ語を話すので
そしてドイツ語とオランダ語は似ているので、なんとなく話の内容がわからなくもない。
そこで わたしたちは勝手に吹き替えをして遊んでいた。
話の中心となっている女性はわたしたちの解釈では
ある男性と20年付き合った後、今まさに別れようとしている。
別れのメールを送って、「じゃあね!」とでも言うように携帯をテーブルの上に投げ捨てていた。
海の女、男たちはやっぱり気質が豪快なんだろうか。
天然のドラマを見ているようで面白かった。
3日目はゲントでのんびり過ごし、4日目はアントウェルペンへ。
友人は絶対に王立美術館に行きたい、と主張していたが
ユースホステルで王立美術館はもう何年も休館中であることを知る。
なのでマイヤー・ヴァン・デン・ベルフ美術館とルーベンスハウスへ行く。
マイヤー・ヴァン・デン・ベルフ美術館はブリューゲル美術館とも呼ばれているらしく
ブリューゲルの作品が並んでいる部屋があった。
次の日に訪れたブリュッセル王立美術館で混乱することになる。
というのも、まったく同じ絵がブリュッセル王立美術館には2枚飾られていたのだ。
どうやら王立美術館にあるこちらの1枚がピーテル・ブリューゲルのもので、
あとの2枚は息子によるコピーらしい。
こちらのサイトによるとピーテル・ブリューゲルには息子が二人いて、どちらも画家になったそうなので、
わたしたちがマイヤー・ヴァン・デン・ベルフ美術館で見た絵が、どっちの息子のコピーなのかは分からず。。。
ちゃんと名前見ておけばよかった。。。
とにかく面白いのは、写真で見えるかわからないけれど
オリジナルの方には右側上方に書かれている荷車がコピーの段階で忘れられて消えているということ。
あと、オリジナルの方が青っぽいのはピーテル・ブリューゲルがいい絵の具を使っていたので、茶色くならなかったとか。
でもコピーもかなりのクオリティーなので、はっきり言ってこれはもう好みの問題かも。
そんな感じで芸術と美味しい食べ物とショッピングを楽しんでいた5日間。
今回は”日本人的”旅行プランで一日ごとに街から街を移動するハードスケジュールだったけど
今度ベルギーに行くことがあればもっとゆっくりしたい。
特にゲントには、お金と時間があるならば一ヶ月くらい暮らしたって飽きないんじゃないかな。
コメント
コメントを投稿