新しいことを学ぶ心地よさ

三月初めにとあるセミナーに参加してきました。
現在の職場で働くようになってもう2年になります。
うちの病院では研修のために年に5日間まで社外研修をして良いことになっています。
一年目は仕事に慣れるので精いっぱいで、社外研修の申し込みをする余裕がなかったので
今回がわたしにとって初めての社外研修でした。

今回勉強してきたアートセラピーのメソッドは主に摂食障害の患者さんのために開発されたものでLeibliche Körperbildarbeitと言います。
日本語に訳すなら、身体的なボディー・イメージ・ワークといったところでしょうか…。
(日本語になりきれていない 笑)
ドイツ語で日本語の「体」にあたるKörperという言葉は元々「亡骸」という意味でつかわれていたそうで
Leibは「生きている体」として、Körperとは区別された言葉として使われていたそうです。
そんなわけで、体を物質としてとらえるのではなく、生命を表現しているものとしてとらえる、そういったボディー・イメージ・ワークなんだよ、という説明を初日に受けました。

そもそもボディー・イメージ(身体像)とは何か。
自分自身の身体に関するイメージをボディー・イメージと言います。
当然、摂食障害患者はこのイメージに異常があることがほとんどです。
ボディー・イメージを描いてもらうことで、患者さんの身体像の歪みに気付かせる、
そして身体というものは自分が所要している物質ではなく
自分という人間を構成しているものなのだ、と感じさせることがこのメソッドの目的だそうです。

こんな風にセオリーだけをつらつらと書いてしまうと分かりづらいと思いますが
実際のセミナーは説明なしに、とりあえずメソッドを体験するところから始まり
その後セオリーを習ったので、とても分かりやすかったです。

わたしが個人的にとても衝撃的に思ったことは
五日間のセミナー中、自分の体と向き合っていく中で
わたしの体は、わたしの今までの人生を支えてきてくれたもの、これからも支えてくれるものであり、
そしてそこにはわたしの今までの経験や感情が刻まれているのだと改めて感じること出来たことです。

 そういうわけで、実際に摂食障害の患者さんと働いていく上で必要な新しい情報を得ただけでなく、
体というモチーフを通して、自分の過去や感情、アイデンティティなどと向き合うこともできて大満足のセミナーでした。

帰ってきてからも同僚に「ミオがなんだか輝いている!」と言われたくらい
やる気が溢れてきて、なんとかこの状態を長く保ちたいなぁと思うとともに
新しい情報をインプットすることの大切さをしみじみと感じています。

できれば今年はこういった体験ができる機会を意識的に増やしていきたい。

下の写真は私がセミナーで制作した作品の一つです。

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