オペラ歌手のおじさん

今日は実習の後、日本語の授業。
生徒はオペラ歌手のおじさんで、いい人なんだけれども
なんていうか、ちょっと変わった人で落ち着きがなく
もう10年くらい日本語を勉強しているらしいがちっとも上達しない。
でも日本語に対する情熱はすごく感じるので、わたしはわたしなりにいつも頭を悩ませている。
どうしたらおじさんがせめて簡単な会話くらいできるようになるのだろう、と。

今日は彼は授業の前に落ち込んでいた、仕事でトラブルがあったらしい。
そして授業の後に彼が言った一言が印象的だった。

「僕は日本語を勉強してる時は別の世界にいけるんだ。
 日常のいざこざを忘れて、日本語を勉強することに集中できるんだ。」

なんだか、おじさんは日本語を喋れるようになりたくて
日本語を勉強しているわけではないのかもしれない、とふと思った。
いや、、、そりゃあもちろん、喋れるようになれたら、それに越したことはないだろうけど。
でもおじさんは、外国語を勉強する楽しさを私なんかより知ってるのかもしれない。

そういうとこ、わたしも見習わないとなぁ。
大学院もあとちょっとだって思うと、できるだけたくさんのことを学ばないとって焦ってしまうけど
楽しめる余裕、いつでも持ってたい。

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